日々の中で、拾うイメージがある
何かの折にふと自分をかすめてゆくものを
つい追いかけて拾い集めてしまう
その拾い集めたものたちを全部並べてみたら
自分というものが少しは見えてくるかもしれない
落葉をかき集めても元の木の形は解らないように
そんなことはわかりようがないのかもしれないけれど


2004.3個展「日常拾遺」にて  


 

>『母子像』『U艇』
 
       
 
>『カイのユメ』
 
Artist Kaori Tanno
画家 丹野香織
Profile
1975   福島県いわき市出身
1995   グループ展 「異句同音」 O美術館・そうま画廊
1996   グループ展−ヤミナベ−展 東京芸術劇場
1998  

筑波大学芸術専門学群美術専攻
日本画コース 卒業

2000   筑波大学大学院修士課程芸術研究科
美術専攻日本画分野 修了
第17回 FUKUIサムホール美術展 
       日本画の部 大賞受賞
2001   第27回 春季創画展 入選
第19回 上野の森美術館大賞展 入選
       新生展 入選
第3回  雪梁舎フィレンツェ賞展 入選
 
   
 
SIGNAL

 私の中にふとイメージが浮かぶとき、それは様々なものからの刺激による。イメージは、”いままであったことに気づかなかったものにふと気づいたとき”のように、いつのまにか当然のように私の中にあることが多いのだが、それでも確かに私は何かから刺激を受けているのだろう。浮かぶイメージは様々なものの複合体であるから、(風景、人、ダンス、言葉、肉体の、自然、音楽、音。ほとんど世の中の全てのもの)なに、と一言で言えるものではないのだが、例えば、夜、暗く曲がりくねった道を車で走っていて、ぬっぺりそびえる巨大なガスタンクに突然遭遇してしまったときの、その感じ、とか。
 そのときの、なんとも言葉で言い表し様のない、感動?のようなもの。言葉には出来ないけれども、確かにそこに何がしかのエネルギーがあり、私の中に何か感情やイメージを起こさせるもの。
 私が受け取っているのは一体なんなのだろう?別に誰かに向けて発信されているわけではない、しかし確かにそれらから放たれているもの。それを受け取る受容器がなければ、気づかれもしないもの。その、記号、というか、事象、のような、こと。


 今回のタイトルは、その、私が受け取っている”なにか”、を思って「SIGNAL」とした。
そう、私の中でこの言葉は、真夜中の点滅信号のようにひっそりと瞬いている、そのパズルのようなものをイメージさせる。

 そして、私が受け取って、私の中に暗号化されたイメージ。あるいは言葉。(ゴーレム、独りで立つ?太古のグレートマザー、(闇に追いやられた女神、)・・・)そしてその言葉によって、さらにイメージが動いてゆく、絡み合ってぐるぐると螺旋を描きながらイメージが加速してゆくその感じ。
 そんな中で、いくっつか現れてきたイメージのかたまり、その痕跡が作品として出来あがってゆくのだろう。最近は、そんな気がしている。
2003年個展にて 

作品:『叡智の目』 『祈りの場』より
 
     
 
>『蒼い鳥2』   >『魚』   >『エホバの予言』
 
     
>『浸透圧』   >『白いけし』
2001.10.個展にて
  >『龍』
 
         
 

タイトル

作成年

大きさ

所有者
 叡智の目 2004 24x33  
 水形 飛びたい塔 しぶき 2003 4x4
3.5x3.5
4x4
 
 U艇 2003 17.5x29  
  2003 5.5x21 MF氏蔵
  2003 13.5x9 MF氏蔵
 浸透圧 2002 17x34 MF氏蔵
 羽化 2002 12x11 MF氏蔵
 母子像 2002 26x37  
 カイのユメ 2002 6×6  
 白いけし 2001 25.5x16.6(木枠込み)  
 明け方のトリデ N. 2001 12x18(木枠込み) MF氏蔵
  2001 12x18(木枠込み) 池畑慧氏蔵
 エホバの予言 2001 18.5x25(木枠込み)  
 蒼い鳥2 2000 15.5x9(木枠込み) MF氏蔵
 祈りの場 2000 12x15.5(木枠込み)  

 
       
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